AFTER of the IRAQ FREEDOM
バグダッド上空を飛行する哨戒ヘリブラックホークから市街地を撮影
写真右にはモスクが見える

2003年に開始されたアメリカ軍のイラク戦争「イラクの自由作戦」は
初期の戦闘を優位に進め都市部を開放したアメリカ軍の勝利に終わった
しかし戦争終結宣言以降も武装勢力やテロリストとの戦闘は続き
市街に展開するアメリカ軍は日々犠牲者を増やしている
アメリカ陸軍特殊部隊はイラク市街地に展開し情報収集とテロリストの拠点の捜索を実施
遅々として進まない民主化と増大する被害の中で
2005年現在も緊迫する任務を日々こなしている
バグダッド市街、スンニ派居住地域に面したホテルは戦争終結宣言前の激しい空爆と市街戦で放棄された。同建造物は今回、武装勢力を捜索する監視拠点の設営をするための事前安全確保と索敵対象となった。
建造物外周の安全を確保し内部に侵入。建造物内は電気が復旧しておらず日中ではあるもののローライトコンディションでの捜索となった。
互いを援護しつつ静かに、慎重に進む。幸運な事に内部に敵勢力の姿は確認できなかった。
既に廃棄され動かなくなったエスカレーターを利用し上層階を目指すSFG隊員。高級ホテルとして使用されていた同施設は近代的なデザインで先進国でも見られる設備が多く設置されていた。
1階フロアエントランス部分を確保するSFG隊員。個人用携帯無線を使用して周囲や内部の隊員と連絡を取る。
最上階の捜索が終了した直後、ホテル外周から自動小銃の射撃音が響いた。それまで整然と行動していた隊員達が叫び声と共に慌ただしく動き出す。通信士は無線で各部隊に状況を報告する。隊員達は建造物内部から射撃地点を捜索、狙撃チームが南西の建造物から射撃を行う武装兵士を発見した。
即座に狙撃を実施するが民家の影から巧みに機銃掃射を行う武装勢力に照準が定まらない。
ホテル外部ではエントランス前を流れる小川の土手にSFGメンバーが張り付き襲撃地点に攻撃を加えた。
敵の潜伏地点にM4カービンによる射撃を行うSFG隊員。この攻撃で武装勢力のメンバーと思われるアラブ人1名を殺害。しかしこの他にも複数いると思われた敵はすでに逃亡していた。報道人数人がその場で子供の死体を発見したが、現場に到着したアメリカ軍報道担当者は武装勢力に殺害されたと言い張った。
翌日から市街地への監視と索敵を開始。高層階では狙撃チームが50口径対物ライフルを使用した監視を行う。狙撃担当の兵士は口径12.7mmの狙撃ライフルは車両の破壊も可能で突入する武装勢力の車両をくい止める事もできると語った。
複雑に絡み合う旧市街地帯の住宅街を監視する狙撃チーム。イラク市街は長期間の経済制裁により衰退し首都バグダッドでもスラム化している地域が多い。
前日の内に設置した通信機器を操作するSFG隊員。最新の通信機器とコンピューターを使用し本部との確実な連携と支援を行う。数日後には増強の為の部隊と車両、ヘリコプターが到着する。
SPR狙撃ライフルを持ち階下の市街地を見下ろすSFG隊員。中距離射程の狙撃ライフルは市街戦でも頼りになると自らのライフルに自信を見せた。サンフランシスコ出身の彼はこの青空が故郷と重なるとどこか寂しげに語った。
ホテル跡地から市街地付近を撮影。昨日の戦闘は散発的かつ日常的なものであったのか、付近は平静を保ち時折人々が行き交うのが見えた。
この日も監視を行うSFG隊員。周囲の安全はほぼ確保したと話すが、迫撃砲やロケット砲による攻撃や自爆テロの危険はまだ十分にあると語った。
狙撃兵の傍らにはM203グレネードランチャーが見える。建造物が複雑に重なり合うこの地域では直線的な攻撃を行う狙撃銃よりも破砕能力のあるグレネードランチャーの方が有利な場合もあると語る。
監視所に近づく不審車両を発見し即座にスコープを覗き込むSFG隊員。数分後に道に迷ったイラク人だという事が判明し建物内の隊員は安堵した。同隊員はこの任務に就いてから多くの兵士がストレスに悩んでいると語った。市民が突然自分たちを襲うテロリストに変貌する状況で任務を遂行するのは多くの危険と精神的な負担が伴うという。
エレベーターを復旧させエントランス前で警備につくSFG隊員。数日後には約80名の隊員が機材と装備を持ち込んで本格的な指揮所として機能するという。
電気設備の復旧に伴いエレベーターシャフト内部を点検する隊員。この日は通風口、ダストシュートなども念入りに捜索された。
4日後この建造物を訪れた際には兵士達はヘルメットを外し比較的リラックスした表情を浮かべていた。しかしこの3日後に同建造物を米軍が使用している事を知った武装勢力がロケット砲による攻撃を敢行。2名が負傷し後送された。また5日後には夜間パトロールに出た車両部隊が待ち伏せ攻撃を受け1名が死亡、4名が負傷した。