COLT M16 (M602)
COLT XM16-E1(M602) |
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M602
M16(M602)ライフルはアメリカ陸軍に制式採用され陸軍及び空軍に初めて大量購入されたM16である。しかしM602には空軍向けのM602と陸軍向けのM602の2種類が存在する。アメリカ空軍及び陸軍は1963年12月までにM601で発生したいくつかの問題を解決すべくAR-15(M601)に対して改善要求を提出した。この改良は陸軍、空軍によってそれぞれ異なるものであった。アメリカ空軍及び陸軍共通の変更点は11項目に及んだ。
○ストック、グリップ、ハンドガードのプラスチックパーツをAR-15のブラウン(初期)、カーキグリーン(後期)からマットブラック(つや消しの黒)に変更
○チャンバー内寸を改良。カートリッジの破損、張り付きによるトラブルの防止対策。
○チャージングハンドルの大型化(三角形のスタイルから大型のT字デザインに変更)
○フロントスリングスイベルに騒音軽減の為のプラスティックコーティングを施す。
○ファイヤリングピンの軽量化
○ライフリングピッチの変更(寒冷地での命中精度維持に対応するためピッチを14インチから12インチに増加)
○ボルトストップの改良、耐久力の強化
○マズルサプレッサーの形状変更
○マガジン素材をスチールからアルミ製に変更
○レシーバージョイントピンの改良。脱落防止。
○ロアレシーバーにリブを追加。(ダストカバーがロアフレームに張り付き戻し難くなる点を改善する為)
コルト社ではこれら改良モデルをモデル602として生産したがアメリカ空軍ではM601とM602を区別する事なく継続してM16の名称を使い使用した。 |
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| ブラックライフルの愛称を持つM16だが実際に黒色のカラー構成となったのはモデル602からであった。 |
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| COLT XM16-E1(M602) |
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アメリカ陸軍とM16
一方アメリカ陸軍でもベトナム派遣軍として活動していた軍事顧問団などに向けて1962年8月に965丁のAR-15を実戦テストの為に送り込む事を決定。アメリカ陸軍特殊部隊で構成されていた軍事顧問団は主に南ベトナム軍の兵士や少数民族などを教育していたが小柄なアジア人にはアメリカが軍事援助したM1ライフル、M14などはサイズ、反動共に大きすぎて運用が困難であった。援助物資として送られたAR-15は軍事顧問団から好評価を受け、ジャングル戦で最も適したライフルであるという報告書がワシントンに提出されるに至った。
またそれらにはM14の欠陥やジャングルでの運用欠点も添えられており陸軍はこの報告に大きな衝撃を受けた。しかしこれらの報告書を以てしてもアメリカ陸軍はなおAR-15の大量発注には踏み切れなかった。これらの事情には多くの政治的な理由も存在していたが、かつての歩兵用小銃の様に陸軍独自に開発していない民間開発が主導のライフルである点や、小口径弾の威力に対する不安、そして何よりあまりにも未来的なデザインに対しての懐疑的な印象があった。また当時アメリカ軍では次世代の歩兵用火器を研究するSPIW(SPECIAL
PURPOSE INDIVIDUAL WEAPONS)プロジェクトを平行して実施しており、ダーツ型の弾丸を発射するフレッシェット弾薬やそれを発射するためのライフル、連発式のグレネードシステムなどを研究している最中であった。しかしSPIWは時間もコストもかかり決定的な進展もまだ得られていない事からアメリカ陸軍ではAR-15に対していくつかの改善要求を出す事になった。この改善要求が実戦に即したものなのか上層部の保守思想から生まれたバッシングの一端なのかは様々な意見があるものの実際問題としてAR-15に対する要求にコルト社は対応を迫られた。 |
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ボルトフォアードアシスト
陸軍が要求した最大の改善点はボルトを強制的に前進させる装置の追加設置であった。アメリカ軍の使用してきたM1、M14ライフルやカラシニコフに代表される多くのオートマチックライフルは弾薬の装填をボルト部分と連動または一体型となったチャージングハンドルで行い、射撃の際にはチャージングハンドルの取り付けられたボルトが前後し弾薬装填動作を繰り返す。このシステムはパーツ数が少なく効率的である一方で、射撃動作では本来ボルトと同時に動かす必要性が無いチャージングハンドル部分が動くことで反動が増大する。ユージン・ストーナーはこれらの問題を考慮した結果、AR-15にはボルトとチャージングハンドルをそれぞれ別パーツで構成する事とした。AR-15のチャージングハンドルは弾倉の交換時、新規に弾薬を送り込む際にのみ使用する為、このパーツが射撃時にボルトと連動して動かなければより軽快な射撃が可能だと判断した為であった。
しかしアメリカ軍ではこれまで射撃中に装填不良などの原因でボルトが中途半端に停止した際、ボルトに付属するチャージングハンドルを利用してボルトを強制的に前進させ弾薬を強制的に装填、射撃または再度チャージングハンドルを前後させ強制排除するという行為を教えていた。
弾薬がチャンバー内部に正確に運搬されずにボルトが不完全閉鎖を起こすという現象は銃もしくは弾丸に何かしらのトラブルが発生している事を意味し、本来であればその場で解体、クリーニングなどを行い原因を特定、改善する事が優先される。しかし戦闘に於いてはそれらの特定よりも先に敵を攻撃しなければ射手本人が攻撃され死傷する可能性がある。この事から、万一の装填不良に対する処理としてボルトの強制的な前進装置は必要不可欠と考えていた。
AR-15を設計したユージン・ストーナーは正しいメンテナンスと適切な弾薬を使用していれば通常ボルトの閉鎖不良は起こらず、またボルトを強制的に前進させる装置の装備はいたずらに銃を複雑化させ、またコスト増加を招くとして反対した。
しかし陸軍の要求は頑なであり、いくつかのボルト前進装置が試作される事になった。
AR-15のボルト前進装置はチャージングハンドル部分に強制的にボルトを前進させるノブを作るもの、フレームの右または左にノブを設置したものがが試作されたが最終的にはボルトキャリア本体にラチェットプランジャー(鱗状の刻み)を設置しフレーム左にラチェットプランジャーを押してボルトを強制前進させるシンプルなデザインのノブが設置された。 |
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アメリカ軍ではこれをボルトフォアードアシストと呼称し、当時アメリカ空軍の要求で改良されたM16(モデル601)の改良型モデルM602に付加した。アメリカ陸軍はM602にボルトフォアードアシストを追加した陸軍向けモデル85000丁の購入を1963年2月に決定し11月に契約を行った。この陸軍モデルのM602はXM16E1(エクスペリメンタル・モデル16エクスペリメンタル・モディファイケーション1)として制式採用された。XM16E1は当初特殊部隊、空挺部隊などのエリート部隊向けとして支給が開始された。
アメリカ陸軍の歩兵ライフルとしては85000丁という数字は決して多くは無く、中心的な歩兵用ライフルとしては程遠い数であった。一般部隊や海兵隊では継続してM14が使用されていた。これは陸軍内部でXM16E1が当時研究が続けられていたSPIW計画で生まれるであろうライフルとM14との繋ぎ的な存在であるとする考えがあった為であった。SPIWが非現実的で高コストだと判断されるまでXM16E1の追加発注は行われず、結果的にXM16E1の第二ロット発注は1965年12月まで遅れた。
当初契約数が伸び悩んだ陸軍向けのXM16E1であったが1966年には遂にベトナムに展開する全部隊にXM16E1を支給すべく488,255丁という大量のXM16E1を発注した。これを契機に海外からの脚光を浴びM16シリーズの成功への布石となっていく。しかしそれは同時にベトナム戦争の激化を意味していた。
モデル602シリーズは大量生産された最初のM16ライフルであった。アメリカ軍の大量使用に至ったモデル602はこれを期に海外への販売も加速的に伸び南ベトナムの他ブラジル、セネガル、シンガポール、タイ、イギリスなどでそれぞれ使用された。<M16 M603に続く> |
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XM16E1で陸軍が要求したボルトフォアードアシスト。その必要性は賛否が分かれるが結果的には緊急時のボルト強制閉鎖機能として以降のM16シリーズにも採用されることになる。アメリカ空軍では陸軍と異なり空港の警備など限定された環境での使用から泥や汚れが原因で発生する閉鎖不良は起こらないと判断しボルトフォアードアシストを採用しなかった。空軍ではM16以降に採用する事になるXM177や他のM600シリーズにもボルトアシストを装備していない。
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| フラッシュサプレッサー |
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AR-15(M601)との大きな相違点であるフラッシュサプレッサー。写真左がM601、右が602のもの。M601で使用されていたサプレッサーは先端を極端に削ったデザインで軽量であった反面、強度不足で変形するトラブルが報告された。その為M602では新型のNo2サプレッサーを設計し採用している。 |
| チャージングハンドル |
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| チャージングハンドルはAR-15/M601(写真左)で使用されていた小型の物から、より確実に操作可能な大型の物が新たに設置された。 |
| メインフレーム |
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| M602になって追加されたロアフレームのリブ。マグキャッチ上部に配置されたリブはダストカバーを解放した際にフレームに張り付いて戻し難くなる事を防ぐ為に配置された。またフレームの強度増加にも貢献している。写真上はリブの無いM601のフレーム。写真下はそれぞれ空軍向けのM602とXM16E1。 |
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| [GUN'S DATA] |
| ■MODEL |
M16/M602 |
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| ■MANUFACTURER |
COLT/USA |
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| ■OVER ALL LENGTH |
984mm |
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| ■BARREL LENGTH |
538mm |
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| ■RIFLING |
6 GROOVES RH |
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| ■WEIGHT |
3100g |
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| ■CARTRIDGE |
5.56x45mm(M193) |
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| ■FIRING SYSTEM |
GAS PRESSURE |
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| ■FIRING MODE |
SEMI/FULL |
|
| ■MUZZLE VELOCITY |
988m/s |
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| ■CYCLIC RATE |
800rds/min |
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| ■MAGAZINE CAPACITY |
30 ROUND BOX
20 ROUND BOX |
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| [GUN'S DATA] |
| ■MODEL |
XM16E1/M602 |
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| ■MANUFACTURER |
COLT/USA |
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| ■OVER ALL LENGTH |
984mm |
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| ■BARREL LENGTH |
538mm |
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| ■RIFLING |
6 GROOVES RH |
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| ■WEIGHT |
3300g |
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| ■CARTRIDGE |
5.56x45mm(M193) |
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| ■FIRING SYSTEM |
GAS PRESSURE |
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| ■FIRING MODE |
SEMI/FULL |
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| ■MUZZLE VELOCITY |
988m/s |
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| ■CYCLIC RATE |
800rds/min |
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| ■MAGAZINE CAPACITY |
30 ROUND BOX
20 ROUND BOX |
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