SIG
SG551/SG551P
SG551w/40mm GRENADE
SIG SG550 SERIES
スイスのSIG社が生産するSG550アサルトライフルはスイス軍がSTG90として制式採用しているアサルトライフルである。永世中立国として知られるスイスだが、その武器開発能力はスイスのSIG社、国営ベルン造兵廠などを中心に高度な技術と開発ノウハウを持っている。
1957年以降、スイス軍ではStgw57(SG510)を使用してきたが、世界の軍隊が歩兵用ライフルの小口径化を開始するとSIG社などでも同様の研究開発が進んだ。1960年代にはアメリカ軍がM16用に開発したM193(5.56x45mm弾)を使用するSG530シリーズを完成させ、1971年にはその発展モデルのSG540シリーズを製造した。しかしスイス軍ではこれら一連のM193(5.56x45mm)弾薬の性能に疑問を持っており、スイス軍そのものには採用されなかった。1978年以降、スイス軍の次期制式ライフルトライアルが本格化するにあたって、SIG社ではモデルSG540シリーズをベースにいくつかの試作モデルを誕生させた。スイス軍では長年使用してきた7.5x55.5mm弾と交代する小口径弾の候補として5.56x45mm弾の他に独自開発した5.6x45mm弾、6.45x45mm弾などをテストした。最終的にはNATO弾のサブキャリバーとして選定されたSS109(5.56x45mm)弾が選定された。スイス軍ではこの弾薬を5.6mmGP82として制式化し、ライフルトライアルではSIG社の改良型(SS109仕様)のSG541、ベルン工廠からはSGE22アサルトライフル、SG C42アサルトカービンなどが提出された。
トライアルの結果、総合的に優れていたSIG社のSG541モデルが選定され、1982年に新制式ライフルSTG90として採用された。STG90はガス圧利用方式のアサルトライフルで、射撃モードはSG540シリーズ同様にセミ、フルオート及び3バーストリミッターが装備されていた。弾倉は金属製からシースルーのプラスチック製に変更されている。このマガジンは左右側面に連結リブを持ち、弾倉を連結できる構造になっている。重量さえ気にしなければ2〜3またはそれ以上の弾倉を連結し使用することができる。ハンドガード及びストックは強化ラバー製で射撃時の衝撃吸収と保持能力向上に貢献している。ストックは標準でサイドスイング方式のフォールディングストックを装備しており、これはSG550シリーズ共通のパーツとなっている。レシーバーは伝統的なプレス工法でグリップはプラスチック製、ハンドガード前方にはバイポッドが装備されている。
SIG社では改良型のSIG541モデルを1984年にSG550シリーズとしてラインナップし、以降ショートモデルのSG551、コマンドーサブマシンガンタイプのSG552などが生産されている。また警察向けにセミオートモデルの各シリーズを生産。狙撃モデルのSG550スナイパーなども製造している。

SIG SG551
SIG551は警察機構や特殊部隊での使用を考慮に入れて開発されたSIG550のショートバージョンで近年その性能が注目されている。アサルトライフルのショートモデルといえばM16シリーズの最も得意とする分野だがSIG551は多くの点でM16カービンシリーズよりも優れている。サイドスイング式のパラトルーパーストックはM16では実現不可能なデザインでストックを折り畳んだ場合はM16カービンよりも遙かに短い。SIG551は優れた命中精度を持っており軽量で扱いやすいことから警察機構でも採用が増えている。スコープを搭載したモデルは近距離での狙撃性能に優れている。各国の警察特殊部隊、軍特殊部隊で使用されている。

SIG SG551/P
SIG551/PはSIG551のスナイパーモデルとして設計された。SIG5.56mmライフルシリーズの優れた命中精度を考慮に入れた上で正確な射撃に必要なスコープ、チークパッド、バイポッドなどを装備することでより優れた狙撃能力を発揮している。アメリカ軍の採用したM16/M4A1カービン並の発展性を見せるSIGライフルは各国の警察機構、特殊部隊で採用されている。チークパッドを装備した状態でも折りたたむことができるサイドスイング式ストック。


SIG SG551 w/40mm GRENADE
SIG社の制作したSIG550シリーズ用グレネードランチャー「グレナートヴェルファー」は単純なポンプアクションを採用しているが優れた命中精度を誇る。SIG551は警察機構への採用が目立つため非致死性ガスやラバーボタン(ゴム弾)等も射撃可能になっている。軍用としては一般的な破砕榴弾を使用する。弾丸はLV PRACT GREN 97を使用。

SIG/SAUER&SOHN/SWISS ARMS
SIG:Schweizerische Industrie Gesellschaft社(スイス車両工業)は1853年スイスの鉄道車両製造会社としてフレデリック・ペイヤー、ハインリッヒ・モーザー、コンラッド・ネヤーの3名が発起人となって創業を開始した。ドイツとの国境に流れるライン川唯一の滝、ラインフォールを利用した水力発電を行う為にノイハウゼンに工場を構え 1863年には銃器の製造も開始する。SIG社はスイスを代表する工業企業として以降航空機エンジンや工業機械も生産した。SIG社の製品はその多くが精巧で堅牢であった。永世中立の立場から厳しい武器輸出管理法があった為、SIG社の銃器販売は主に国内の軍用小銃、拳銃などを中心に行っていたが1970年、当時の西ドイツ、SAUER & SHON社との提携により西ドイツでのSIG社小火器の生産、輸出、販売を可能にした。SAUER & SOHN社は1751年にドイツのズールで起業した銃器メーカーで歴史と実績を併せ持っており、SIG社の法的な制約を回避する為にも格好のパートナーとなった。1976年にはSIG社がSAUER & SOHN社を買収し、SIG SAUER社はSIG社の小火器部門子会社としてP220、226など名銃を世界に送り出していく。先進的な精密機械と熟練の職人を要するSIG SAUER社の製造する火器は精度が高く、多くの警察、軍、特殊部隊などに使用された。
1985年には世界最大の銃器マーケットであるアメリカへの進出に目を向け、北米を拠点とするSIG製品販売、製造会社SIG ARMSをニューハンプシャーに設立。アメリカの警察、法執行官、軍などにセルフローディングピストルP220シリーズを中心に売り込みを開始した。
1997年には狙撃ライフルなどを製造するブレイザー社を買収しその傘下に収めたが、スイスの国防政策変更に伴い、小銃の生産縮小が決定的になった。この為SIG社ではこれまで維持していた小火器部門の子会社(SIG/SAUER、ブレイザー、SIG ARMS等)を2000年にドイツ資本に売却した。売却された子会社は社名をスイス・アームズに変更したものの、工場などはそのまま使用し、現在もラインフォールから高性能の火器を世界に輩出し、軍用ライフルをスイス軍に供給している。2000年には北米で人気の高いM1911モデルの生産を決定しM1911 REVOLUTIONシリーズとして独自の製品展開を行っている。

[GUN'S DATA]
■MODEL SG551
■MANUFACTURER SIG SWISS ARMS/SWITZERLAND
■OVER ALL LENGTH 607/833mm
■BARREL LENGTH 363mm
■RIFLING 6 GROOVES RH
■WEIGHT 3400g
■CARTRIDGE 5.56x45mm
■FIRING SYSTEM GAS PISTON
■FIRING MODE SEMI/3BURST/FULL
■MUZZLE VELOCITY 925m/s
■CYCLIC RATE 700rds/min
■MAGAZINE CAPACITY 20/30 ROUND BOX