STEYR
AUG P/AUG SMG/9mmSMG
ステアーマインリッヒャーの開発したAUG(アーミー・ユニバーサル・ゲーベル:市販名)アサルトライフルは世界初のブルパップ方式による実用アサルトライフルである。AUGは世界初のブルパップライフルであると同時に機関部をトリガーシステムよりも後部に配するブルパップライフルの中でも異色の形状を持っている。第二次世界大戦の敗戦国であるオーストリアでは火器の製造は大きく制限されたが戦後、共和国となって本格的軍用小火器の製造が可能となった。オーストリア軍発足当初はベルギー製FALのライセンスモデルSTG-57に代わるアサルトライフルの開発を開始。
新型アサルトライフルの設計にはエンジニアとしてホルスト・ウエスプ、カール・モーサー、カール・ワーグナーの3人が関わり、オーストリア軍からはウォルター・ストール大佐が技術要因として派遣された。
新型アサルトライフルは設計段階から最新の技術を取り入れていた。フレーム部分には当時としては画期的なプラスチックパーツを多用し徹底的な軽量化を図り当時はまだ実用化されていなかったブルパップ構造を設計に取り入れた。
プラスチックを多用し人間工学に基づいた曲線を多用したフォルムは近未来的でM16ライフルが登場した時以上に衝撃的なものとなった。射撃はセミ、フルオート射撃がそれぞれ可能だが、多くのアサルトライフルに見られるセレクターによる切り替え方式ではなく、トリガーコントロールのみでセミ/フルオートのコントロールが可能になっている。トリガーを半分まで引くとセミオート、最後まで引くとフルオート射撃が可能である。またバレルはリリースボタンを操作することで排除可能でメンテナンス性に優れるほか、標準の460mmバレルの他にカービンサイズの407mmパラモデルの350mm、分隊支援用のバイポッド付き621mmバレルにそれぞれ交換が可能。またバレル、ボルト、ボルトキャリアを交換し専用のマガジンハウジングを装着することで9mm弾を発射するSMG仕様にも変換可能になっておりシステムウエポンとして優れた拡張性を持っている。ステアーの照準システムにはブルパップライフルの特性である照準間隔の短さから1.5倍の低倍率スコープを標準サイトとし、その上部に小型のアイアンサイトを設置している。グリップ前方には折り畳み式のフォアグリップが装備されトリガーガードは寒冷地などでグローブを装備しても容易に使用できる大型のタイプが採用された。軽量化の一環でマガジンはこの時代では珍しくプラスチック製を採用。補強の為のリブをワッフル状に配置している。このマガジンはシースルー(半透明)のプラスチック製で残弾を容易に確認できるなど徹底した配慮を行っている。
一方で内部機構は極めて堅実な設計でマイクロロッキングラグを備えたガスピストン方式でボルトロッキングにはロータリー方式を採用している。
AUGは地元オーストリアがSTG77として1978年に正式採用し、その後性能を認めた各国が一般部隊や対テロ部隊に採用を始めた。
STG-77はAUG(Armee Universal Gewehr)というコマーシャルネームで積極的に輸出も行われオーストラリア(F88)、ニュージーランド、アイルランド、サウジアラビア、チュニジア、マレーシアで制式採用になっている他、フランスの対テロ部隊GIGN、イギリスのSAS、ドイツのGSG-9なども使用している。


AUG/P
ステアー社のAUG/Pはステアー社のブルパップアサルトライフルAUGのショートモデルである。AUG CARBINE/PARAは空挺部隊や特殊部隊での使用を考慮して開発されたモデルであるが、スタンダードタイプから銃身を交換するだけで仕様変更が可能である。
ブルパップライフルは元々全長が短いため、全体の短縮化は銃身の短縮のみで行われる。他の短銃身モデル同様に空挺部隊、車両部隊、特殊部隊などに利用される。バリエーションモデルは短銃身モデルのAUG P、AUG Pを更に短縮させた銃身を持つAUGサブマシンガン、専用パーツを取り付けて口径を変更する9mmモデルのAUG 9mmSMGなどが存在する。AUG Pモデルはオーストリア軍空挺部隊やフランスGIGN等で使用されている。
ステアーカービンシリーズの基本モデルAUG Pモデル(写真左)と最もコンパクトなAUGサブマシンガンモデル。どちらもスタンダードモデルから銃身を交換するだけでモデルチェンジが可能になっている。レシーバーはスタンダードなAUG A1タイプの他にスペシャルパーパスレシーバーのA2モデルも用意されている。
AUG SMG
ステアーAUGの9mmパラベラム弾仕様であるAUG 9mm。AUGから専用の9mm銃身、レシーバーアタッチメントとチャンバーアダプターを使用することで、対テロ作戦などで使用される9mmサブマシンガンとして使用が可能になっている。マガジンは専用マガジンを使用する。
[GUN'S DATA]
■MODEL AUG A1/P
■MANUFACTURER STEYR/AUSTRIA
■OVER ALL LENGTH 690mm
■BARREL LENGTH 407mm
■RIFLING 6 GROOVES RH
■WEIGHT 3050g
■CARTRIDGE 5.56x45mm
■FIRING SYSTEM GAS PISTON
■FIRING MODE SEMI/FULL
■MUZZLE VELOCITY 950m/s
■CYCLIC RATE 700rds/min
■MAGAZINE CAPACITY 30/42 ROUND BOX
[GUN'S DATA]
■MODEL AUG SMG
■MANUFACTURER STEYR/AUSTRIA
■OVER ALL LENGTH 660mm
■BARREL LENGTH 422mm
■RIFLING 6 GROOVES RH
■WEIGHT 3600g
■CARTRIDGE 9x19mm
■FIRING SYSTEM GAS PISTON
■FIRING MODE SEMI/FULL
■MUZZLE VELOCITY 400m/s
■CYCLIC RATE 650-750rds/min
■MAGAZINE CAPACITY 25/32 ROUND BOX