TOKYO MARUI
SMITH & WESSON M&P9
GAS BLOWBACK PISTOL
今回は東京マルイ製ガスブロ-バックハンドガンS&W M&P9です。往年の名リボルバーS&W M10 ミリタリー&ポリスから名を引き継いだハンドガンでその名の通り軍、警察、準軍事組織向けを意識して開発されたポリマーフレームオートです。S&Wが最初に手がけたポリマーオートシグマは意匠等の問題からグロック社との軋轢に発展し短命に終わりましたが、こちらは徹底した自社での研究を重ねた結果生み出されたピストルで、現代ハンドガンのスタンダードであるポリマーフレームオート、ストライカー方式を採用しています。発売当初から順調にマーケットに浸透し、S&Wの名門復活のフラッグシップとも言える拳銃となりました。M&Pシリーズは現在ハンドガンのみならずAR系ライフルなどにも拡張した総合ブランドとして同社を牽引しています。マルイがモデルアップしたのはオーソドックスなフルサイズの9mm口径ハンドガンです。但し、マニュアルセーフティの装備されたThumb Saftyと呼ばれるモデルでこちらはM&Pシリーズの中ではマイナーなモデルとなります。
まずはパッケージ。紙箱をベースに内側に発泡スチロールを補強にした比較的しっかりしたパッケージです。
パッケージ内部。近年流行しているグリップ部分後部、バックストラップのサイズを変更可能な銃となっており、S/M/Lのパームスウェルが付属します。デフォルトではMサイズが付属します。その他マニュアル、マガジン等が付属します。
S&W M&P9 TOKYO MARUI M&P S&W M&P 9
全長 194mm 194mm
銃身長 90mm 108mm
重量 620g 680g
材質 プラスチック ダイキャスト他 ステンレススチール
ポリマー他
作動方式 GBB
ガスブロ-バック
ショートリコイル
ストライカー方式
口径 6mm BB .9x19mm
装弾数 25+1 17+1
セレクター セミオート
セーフティ独立式
セミオート
セーフティ独立式
平均初速 65-67m/s 460m/s
発売日/製造年 2014年8月1日 2005年〜
購入日 2014年9月12日 ---
定価 M&P916800円
M&P 9 Vカスタム18800円
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購入価格 11980円 ---
コンディション 新品 ---
購入店 ガンショップファースト ---
その他の付属品は紙箱に入っています。マズルキャップ、BB弾、BB弾を入れずにブローバックを楽しむためにマガジンに差し込むフォロアーストッパーが付属します。箱の底部にはクリーニングロッドが入っています。
本体に関わる付属品。本体、マガジン、パームスウェルが付属しています。
使用感としては手が大きい人はマニュアルセーフティに手がぶつかるので少し違和感がありますが、その他は素晴らしい出来だと思います。特にグリップの握りやすさは秀逸でサイズも変えられる為、男女問わずしっかりとホールドできます。セレクター、スライドストップもアンビになっており、利き手も選びません。マガジンキャッチは左側面のみですが、入れ替えは可能です。但しその場合多少パーツを削る等の加工が必要です。軽く、ブローバックも15mm径の大口径シリンダーを採用しており、マガジンも大きいことからガス容量にも余裕があり、満足な性能を持っています。ガスブロ-バックハンドガンとしては安全製や価格面、操作性、握りやすさなどを考慮すると今現在最も初心者に向いているガスブロ-バックハンドガンと言えます。またカスタムベースとしても優秀なので上級者でも使用率が高く、特にコスプレ等の制約がなければ個人的には今現在最も優れたGBBハンドガンの一つだと思います。
M&P9の外観は実に複雑で起伏に富んだ丸みのあるデザインです。他のラージオートピストルよりも小型で携行にも邪魔になりません。マルイではこの複雑な形状を実銃を計測して再現しています。手に持ってみるとその握りやすさにまず驚きます。刻印類もS&Wのライセンスを取得し正確に再現されています。
重量はオールプラスチックのスライドとフレームながら実銃の680gに対してマルイ製は620gと20gしか差がありません。
ホールドオープン時。ティルトバレルロッキングを再現してバレルが僅かに上を向いています。スライドストップは左右に配置されどちらもライブで操作可能。
フレームの前後には実銃通りシートメタルを丸めて作り出したロールピンが使用されています。この辺の拘りはこの価格帯の銃では珍しいです。
スライドとフレームの起伏がよく分かるアングルで撮影。スライド上面は丸みを帯びていてグリップの複雑な立体構造も再現されています。
スライド左側面。フレーム前方にはピカティニーレールを装備し、近年軍、警察で求められているスペックをクリアしている。スライドにはM&P9の刻印とステンレススライドである事を示す刻印が施されている。
スライド後部はS&W社のロゴがありその後ろにはスキャロップセレーションと呼ばれる波形のセレーションが再現されています。マニュアルセーフティはレバーを上に上げることでオンになり下に下げることでファイヤリングポジションになります。写真はセーフティオフの状態。マニュアルセーフティの前にはフェンスに囲まれたスライドストップがあります。このフェンスは衣服への引っかかりや誤作動を防ぐ目的で設置されています。その前方のディスアッセンブリ(分解)レーバーもフレームを低くして設置することで抵抗にならないようにデザインされています。
スライド右側面。S&Wの社名とアドレスが大きく記載されています。銃口部分へ向けて斜めにカットされたスライドとフレームはホルスターへのアクセスを容易にします。
右側面は基本的に左と同様のデザインですが、スライド分解レバーが無いのとシリアルナンバープレートなどが配置されています。トリガーセーフティはライブでトリガーを引くまでは常にセーフティ状態にある為、安全製が高いです。残念なのはマルイのロゴとASGKのロゴが結構長く大きいのでこの辺はできればグリップ内などに隠して欲しかったです。
トリガーガードは厚みがあり、両手保持に適した前方デザインになっていますが、滑り止め等はありません。
グリップはバックストラップと呼ばれる後方部分が交換可能で使用者の手のサイズに合わせてS/M/Lと交換が可能です。前後のグリップ部分はエンボス加工されておりラバーコーティングされていますので、滑り止めとしてもしっかりとした機能があります。中央部分底部にはS&Wのロゴが配置されています。
スライドを引くとホップダイヤルが配置されています。これまでのマルイ製ガスブロ-バックハンドガンの多くは毎回スライドを分解してダイヤルを調整していましたが、M&Pではスライドストップをかければ指で調整が可能です。但しかなり突起が小さいので工具などを使うなどしないと微調整は難しいです・
マガジンは亜鉛ダイキャスト製でダミーの残弾ホールなどがモールドされています。フォロアートップは伝統のプラ製で破損時の交換が容易です。マガジンバンパー部分にはS&Wのロゴが施されており、かなり頑張ったデザインになっています。スペアマガジンの価格は定価2980円。
フロントサイトとリアサイトにはホワイトカラードットで塗装されています。リアサイトは反射防止のセレーションが施されています。
筆者はこれを昼間でも視認性を向上させ、夜間でも使用可能な様に蓄光塗料で塗装しました。下地に写真にある水性蛍光塗料を使用し、乾燥後に蓄光性のある夜光塗料を塗装しました。夜間は使用開始前にシュアファイアなどの光を20秒ほど当てれば10分〜15分ほどは発光が視認できますので夜戦などで使う場合は便利です。
スライドのリリースはスライド左側面のリリースレバーを下げてスライドを前進させます。スライドはそのまま前方に進み続けて分解が可能です。(事前にマガジンを抜いておく必要があります。)
分解状態。
パームスウェルの分解はマガジンハウジング部分にあるフレームパーツを回転させ引き抜きます。このパーツはプラスチック製で間違った方向に回すと破損する恐れがあるのでマニュアルでよく確認してください。
パームスウェルを斜め下方向に引き抜けば取り外し完了です。組み立ては逆の手順で行います。それぞれのサイズを試してみて一番使いやすいものを選ぶと良いです。個人的には手が大きいのでどのサイズも特に違和感なく使えました。
パームスウェルには裏側にサイズが記載されているのでサイズが分からなくなることは無いです。
パームスウェルLサイズ。Mサイズと比較するとフレームの上方までパームスウェルが延長されています。
パームスウェルMサイズ。基本サイズです。
パームスウェルSサイズ。Mサイズと比較するとパームスウェル上部がくびれていてグリップ前後の幅を短縮させています。
【実射性能】
実射性能は安心のマルイクオリティで40mまでならマンターゲットを完全に狙い撃つ事が可能です。またブローバックもきつく速いので速射性も高いです。気温30度程度だとブローバックがかなりハードになるのでそれなりのコントロール技術がいると思います。初速は25度程度で65〜67m/sで一般的なガスブローバックピストル並ですが、キックと精度のせいか体感ではそれ以上に速く感じます。法定初速までのマージンが多いので精密バレルやカスタムバレルを組み込んでしかkりと調整すれば市街地フィールドなどではAEGと互角以上に戦えるスペックを持っていると思います。先述したようにキックが強いのとやや軽い重量なのでウエポンライトなどを装着してバランスをとっても良いかもしれません。