JUSTRITE
FLASHLIGHT, PENLIGHT STYLE, PILOTS
P/N1730-6
MS21998-2
1902年から創業するJUSTRITE社はバッテリー式のフラッシュライトの分野で多くの革新的製品を作り出してきた。中でも第二次世界大戦中に使用された当時としては超小型のパイロット用ペンライトはその優れたデザインと性能から、多くの小型ライトの雛形となった。ペンサイズのライトは主にパイロットがサバイバルベストなどに収納して携行される。初期のものはオリーブグリーンのプラスチック製の本体に真鍮製のパーツを組み合わせたもので、本体にはペンと同じスタイルのフックが装備されていた。モデルMS21998-2はベトナム戦争中にパイロットが使用したモデルでボディをアルミ製とし、バルブ周辺などを真鍮製としたモデルで、スライド式のレバーを操作する事で赤色のフィルターをカバーする事が可能な2色発光ペンライトであった。光量は少ないもののAAセル(単三形)バッテリー2個で作動し、夜間飛行時やサバイバル時に十部な能力を供給した。本体後方にはスクリュー式のスイッチが配置され、時計回りに回していく事で常時点灯にできる他、スイベルを兼ねたピン部分を押し込む事でプッシュスイッチとして使用する事ができた。アメリカ空軍が採用後は陸軍航空部隊、海軍航空部隊のパイロット、クリ-に支給され、ベトナム戦争中はその利便性から特殊部隊や偵察部隊の兵士などにも使用された。1960年代以降長くエアクルーの装備として使用されてきたが、2001年9月にストリームライト社製のLEDペンライトモデル66118がMS21998C NOT1として採用され交代された。
ボディは左からランヤードストラップホルダーを兼ねたプッシュスイッチとバッテリーカバー、ペンクリップを装備したアルミ製のボディにスライドレバーを備えたライト先端部部の構成でストラップには長さ調整用のパイプが付属している。製造基準はMIL-F-7326に準拠する。
バッテリーカバー(左)はスクリュー式でOリング等は装備されていない。プッシュ式のスイッチは基部が独立したネジ式になっており、締め込む事でライトが点灯する。また点灯ポジションまで到達していなくてもプッシュスイッチを押す事で押している間だけ点灯が可能になっている。ペンクリップは真鍮製でリベットで固定されている。ライト部分(右)は真鍮製でプラスチック製のスライドレバーが装備されており、レバーを上にスライドさせる事で夜間視力用のレッドフィルターが装着される。
スライドレバー白光状態(左)と赤光状態(右)。レバーにはロック機構などは装備されていない。
白光の点灯(左)と赤光(右)。光量は極めて弱いが、夜間の地図確認や狭い室内での捜索などでは十分な能力を発揮する。
モデル名などはボディ面に打刻されている。
MS21998には複数のバリエーションが存在する。外装としてランヤードの有無、機能としてレンズフィルターが赤またはナイトビジョンゴーグル対応で合計4種類となる。ランヤードモデルは全長が0.25インチほど長い。バリエーションとモデルナンバーは以下の通り。
Model DASH NO. ITEM LENS MAX LENGTH MAX WEIGHT(OZ)
MS21998 -1 FLASHLIGHT,NO LANYARD, R/W LENS RED/WHITE 6.00inch 1.5
MS21998 -2 FLASHLIGHT, LANYARD, R/W LENS RED/WHITE 6.25inch 1.5
MS21998 -3 FLASHLIGHT,NO LANYARD, NVG/W LENS NIGHT VISION/WHITE 6.00inch 1.5
MS21998 -4 FLASHLIGHT,LANYARD, NVG/W LENS NIGHT VISION/WHITE 6.23inch 1.5