LOAD BEARING GEAR/POUCHES/LEG GEAR
歩兵用個人装備は歩兵の武器が剣から銃へと変貌した段階で大きく姿を変ていった。これまでの剣や槍、斧とは違い壊れない限りは恒久的にその機能を維持し、敵を攻撃できない銃は攻撃の際に弾丸を必要とし、その戦闘能力の持続の為には弾丸を携行するための新たな装備が必要だった。第一次大戦以降の大規模な戦争に対して各国の歩兵はボルトアクション式のライフルを用いて戦った。これらは単発ながら現代の軍用銃よりも大きな弾丸を使用した。これは長射程の銃による狙撃戦であり目標が遠く互いに装弾が遅いため弾丸の携行にはそれほど大きな収納面での配慮は無かった。しかし塹壕を作っての野戦が一般化し歩兵用装備には今までには考えられなかったショベルやマトック(ツルハシ)が必須となっていく。第二次世界大戦中にはアメリカ軍が軍用小銃としては初めてのオートマチック小銃M1ガーランドを使用したが、このクリップ式弾倉を持つライフルではクリップに束ねられた弾丸を入れるポーチが必要となった。またサブマシンガンの登場によりドイツ軍、アメリカ軍双方ともが大型のボックスマガジンを携行するためのポーチの開発を行った。これら歩兵用小銃の発展は主に火力の増加、連射能力の付与を目的として行われたため歩兵の弾丸携行数は飛躍的に増大した。戦時中に開発されたドイツ軍のSTG44は世界初の突撃小銃としてその威力を実証し、以降は機銃掃射の可能な歩兵用小銃「アサルトライフル」の時代になる。この他第一次世界大戦などで使用された化学兵器、神経ガスの影響から防毒マスクなどが新たな歩兵用装備に加わっている。さらに個人用の簡易メディカルキットであるファーストエイドキットや手榴弾携行用ポーチなども開発された。これら一連の装備に水筒や食料、雨具などを入れた背嚢が加わり鎧のような武具が無くなった銃創世紀から一転、歩兵用装備は飛躍的に重くなっていった。これら戦闘時に身につける最低限の装備を効率よく携行するためにベルトとショルダーサスペンダーを中心としたハーネスに各装備を個別に収納したポーチを装着する形で歩兵装備を構築していった。第二次世界大戦時に完成していたこれら個人装備は戦場の兵士が独自に改良を加えさらに使用火器の変化で進化していくことになる。朝鮮戦争後のアメリカ軍ではM1ガーランドに変わるボックス式マガジンのオートマチックライフルM14が採用されそれに伴い箱形弾倉に対応したM1956装備を採用した。また装備の色も森林地帯を意識しOD(オリーブドラブ・濃緑色)となっていく。歩兵用装備をさらに進化させたのはアメリカと共産国家の対立の極みとなった1965年以降のインドシナにおけるベトナム戦争であった。ジャングルという特殊な環境下ではサブマシンガンの様にピストル弾クラスの小型の弾丸を使用し一度の射撃において高速かつ連続した機銃掃射が必要であり、この結果小口径アサルトライフルのM16が誕生した。米軍はこの新世代のライフルに対し旧世代の装備の継続使用を続けたが、歩兵の携行弾丸は従来の80発前後から一気に200発前後になり、フルオートマチックでの射撃は兵士達にさらなる弾丸の携行を要求した。さらにジャングルでの捜索作戦では塹壕を作る必要が殆ど無くショベルが不要となり代わりに水筒や予備弾倉のポーチを追加する隊員も増えた。こうした中、従来の歩兵装備を自由に組み替え使用することが一般的となり、軍ではベルトとハーネスを中心とした構成装備に各部の改良や新素材の採用で対応していった。また個人の発想などで作られる独創的な流用品やベストなどが作られたのもこの時期である。ベトナム戦争以後のアメリカ軍歩兵装備は防弾ベストの完全支給などでより柔軟性と改良を求められていく。一方特殊部隊における装備でも基本的にはベトナム戦争で確立された歩兵装備のスタイルを踏襲する形となっているが、一般的な歩兵よりも弾丸携行数などが多く、専用の装備もあるため特殊な携行法、ポーチが必要になっている。80年代頃は冷戦とボタン戦争の時代となり歩兵としての特殊部隊には不要論が多かったため装備の発展は遅れることになった。しかし80年代後半になると対テロ戦争や人質救出といった任務に対して特殊部隊を投入することが多くなり、野戦装備とは目的が違うこれらの作戦に対応するためのポーチやハーネスが開発されていく。90年代に入ると一般歩兵装備は裁縫技術の発達やナイロン繊維の進化により、簡素化と効率化を目的とした一体化のベストを採用しだした。しかしベテラン兵士などは自由な配置が可能なベルト/ハーネス方式を好み半世紀以上前に製作された歩兵用戦闘システムスタイルが継続的に使用されている。歴史的に見てもこの半世紀でポーチやベルトなどは素材面などで変化はしている物の根本的な使用法、デザインは変化していない。しかし専門の個人装備メーカーなどが多数発足され僅かながらも違いが生まれていることからこの項ではこれら装備の違いや進化の過程を紹介していく。
■個人装備の素材と用語
■歩兵の装備と種類
■陸軍の兵科
LOAD BEARING GEAR
■SUMMIT RAPTOR SUMMITラプターハーネス
■PISTOL BELT/BELT
■CMC RESCUE EMARGENCY RAPEL BELT CMCレスキュー ラペリングベルト
■BUTT PACK/BAG
■S.O.E. SPECOPS BUTT PACK SOEバットパック
■POUCHES/BANDOLEERS
■CSM TACTICAL DROP POUCH CSMタクティカル ドロップポーチ
■LEG POUCHES
■ABA DROP LEG MAG POUCH 9mmSMG ABA9mmSMGマガジンポーチ
HOLSTER
■ABA TACTICAL LEG HOLSTER SF ABAレッグホルスター
CANTEEN/HYDRATION SYSTEM
■S.O.E. CAMEL BAK COVER SOE キャメルバックカバー