UNDER WATER/WATER EDGE GEAR
敵地への潜入方法は特殊部隊、一般部隊を問わず陸路から徒歩、車輌での侵入、空路からの空挺降下、ヘリボーンなどが存在するが、比較的古い時代から使用されている手段の一つに水中、水上からの潜入方法が存在する。第二次世界大戦では海兵隊の上陸作戦などがその大半を占め艦砲射撃に援護された大規模な上陸作戦が海上作戦の主体であり、水中での作戦は機雷の撤去などが主な内容であった。機雷の撤去を行うダイバーチームは主に海軍から志願した選抜チームで爆発物処理などの特殊技術を習得している海のエリート部隊でもあった。戦後UDTチームなどの水中爆破工作部隊は、より攻撃的な性質となりベトナム戦争にはSEALとして完成される。彼らは従来の水中、海岸、港での破壊活動から水陸両用の遊撃部隊となり、それに伴って、水中では必要の無かった自動小銃や歩兵用戦闘装備を携行するようになる。水中という特殊な環境の中で活動するための装備は空挺用装備を遙かに凌ぐ特殊で巨大な物となり、また酸素の供給が難しいことから行動時間も限定される。水中からの破壊工作では機雷の設置、港湾部への攻撃、上陸作戦支援の為の陽動など多岐に渡るが、その多くで隠密性と生命維持の為の装備が重要となる。アメリカ軍では水上、水中から敵施設に侵入し施設を制圧、破壊するための装備は、ベトナム戦争以降急激に発展し湾岸戦争ではSEALがその優れた水中作戦能力を駆使してイラク軍を攪乱した。短期的な水中爆破工作や侵入、制圧作戦以外にも、敵支配地域の奥深くに偵察を目的とした水中からの潜入を行うこともある。夜間に潜水艦などからダイビングギアを装備した隊員が密かに上陸をし、その後通常の地上作戦装備を携行して敵地域の内部に侵入、偵察、監視活動を行う。水中からのアクセスはある面で危険を伴うが、夜間降下と同様に非情に優れた潜入方法といえる。また近年増加するテロリズムでは船舶におけるテロ事件も想定されそれらの作戦に於いても海上、水中からのアプローチは重要になっている。
■特殊作戦船舶/潜水艦
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